SSブログ

メキシコ⑧バラガン [見学]

メキシコに行ってバラガンの建築に実際足を運ばない手はないでしょうということで、
多分に漏れず行ってきました。

スケジュールが許すのであればメキシコシティ郊外にあるサテライト・タワーなど
諸建築にも行ってみたかったですが、
残念ながら今回訪れたのは、バラガン邸、ヒラルディ邸、トゥラルパンの礼拝堂の3つ。
基本的にどの建築も要予約で、ネット予約が出来ないものもあり中々ハードルが高いです。


まず訪れたのがトゥラルパンの礼拝堂。
残念ながら基本的には内部の写真撮影がNGなので外観のみです。
外観は抑揚がある開口と目がいく木製の扉のみで、知らないと通りすぎてしまいそうです。

内部に関しては施設全てではないのですが、ひととおりの場所をシスターが
解説をしてくれながら案内してくれます。
バラガンは敬虔なクリスチャンで、この礼拝堂のために私費も投じていたとか。

礼拝堂の身廊空間の光の入り方は圧倒的、久々に心に震える空間に出会いました。
まさに足を運ばなければ体験できないという感覚。

DSCN1030.jpg


次に訪れたのがバラガン自邸。

DSCN1110.jpg


2004年に世界遺産登録がされました。下の写真は外壁につけられた世界遺産登録のプレート。
近代に設計された1つの住宅が世界遺産登録されるというのは考えてみるととてもすごいことです。

DSCN1111.jpg


1988年に亡くなるまでの後半生をバラガンはこの自宅で過ごしたそうです。
現在はバラガン財団の本部になっています。
残念ながらこちらも内部は撮影禁止。

バラガンが生活していたそのままの息吹を感じさせながら、インテリアや小物まで保存されています。
日本の庭園に関する書籍なども棚に所蔵されていました。

バラガンは『建築において探求すべきはエッセンスであってフォルムではない』と述べています。
この建築もメリハリの効いた情感ある空間だと感じました。
どの場所もとても丁寧につくりこまれています。

特に裏庭とそのまわりの諸室の設えは非常に印象的でした。
天井高さの抑揚もだいぶ与える印象が変わるものだなと感じました。


最後に訪れたのがヒラルディ邸。
現在でもヒラルディ氏の家族が実際にこの建築で生活しています。

DSCN1122.jpg


一見すると外観は、とても派手なように見えますが、自然とメキシコでは違和感を感じません。
同じ色がそこかしこに使われているということもありますし
、気候や草花、人々の雰囲気がそうさせているのかもしれません。

この建築でやはり一番有名なのは内部のプール。
残念ながら写真が紹介できませんが、果たして眼前にあるのは実空間なのか、
ビジュアライズされた何かなのか、夢現というような心持です。
バラガンは、小物1つにしてもその置場所にこだわったのだとか。



バラガンは孤独を愛した人だったとも言われています。
同じく氏の『エッセンスを感じさせない建築は、
ファッションとおなじようなもの』という言葉が心にずしりと響きます。


nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:住宅

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

メキシコ⑦メキシコ⑨ソカロ周辺 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。