郊外について [思考]
東 浩紀 (著), 北田 暁大 (著) 『東京から考える―格差・郊外・ナショナリズム 』を読みました。
少し前に読んだの『1995年以降-』からの影響で少し気になったので読みました。
今にはじまったことではありませんが、
地方に行くと、地方の方と話をすると、郊外化、中央商店街の衰退というのを
目にし、よく聞きます。
そういった郊外化について、東氏と北田氏が東京を話題の中心にしてですが
対談形式で話を進めていきます。
街の「テーマパーク化」、「ジャスコ化」、「セキュリティ化」について
具体的な地名を挙げられ議論されており、比較的読みやすいです
結局、テーマパーク、ジャスコ、コンビニ、大型店舗、セキュリティの強化などというキーワードは
「なんとなく生きていける」、「楽に生きていける」というところ
(著書でいうところの「動物化」にあたるのでしょうか)
に起因し、もはやそれに抗うことは難しいということになっていますが、
懐古主義ではありませんが、やはりそれは寂しくもあります。
もう少し前向きに生きようとする人は、そのコミュニティをつくって
集まって住めばよいというのでは、やるせなさも感じます。
少し前に読んだの『1995年以降-』からの影響で少し気になったので読みました。
今にはじまったことではありませんが、
地方に行くと、地方の方と話をすると、郊外化、中央商店街の衰退というのを
目にし、よく聞きます。
そういった郊外化について、東氏と北田氏が東京を話題の中心にしてですが
対談形式で話を進めていきます。
街の「テーマパーク化」、「ジャスコ化」、「セキュリティ化」について
具体的な地名を挙げられ議論されており、比較的読みやすいです
結局、テーマパーク、ジャスコ、コンビニ、大型店舗、セキュリティの強化などというキーワードは
「なんとなく生きていける」、「楽に生きていける」というところ
(著書でいうところの「動物化」にあたるのでしょうか)
に起因し、もはやそれに抗うことは難しいということになっていますが、
懐古主義ではありませんが、やはりそれは寂しくもあります。
もう少し前向きに生きようとする人は、そのコミュニティをつくって
集まって住めばよいというのでは、やるせなさも感じます。
東京から考える―格差・郊外・ナショナリズム (NHKブックス)
- 作者: 東 浩紀
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2007/01
- メディア: 単行本
イチ地方都市に骨をうずめることを決めた人間として、画一的ではない住宅と
家族経営の店が町に独自性を与えることの期待感を持っています。
それは、単なる建築屋のおごりかもしれませんが、諦めて何もしないよりは
良いと思っています。
ここで提起した内容とは違うもしれませんが、そんなことを考えています。
by 浜松自宅カフェ (2009-06-15 20:53)
独立した経済圏を持つ地方都市に住む我が身としては、「郊外」という言葉の響きそのものに違和感を持っています。
広域化した社会に於いてはその生活圏の中で様々な機能を持った部分が生まれその一つが「郊外」なのであり、現時点での「郊外」が10年後も郊外である保証は全くありません。
市場原理による機能分化の中で、元々あったはずのコミュニティが商流や情報の流れに置き換わり、競争強者が作り上げる砂上の楼閣でしかないと感じています。
私が済んでいるような一つ方都市でも、広域社会に於いて成立した強者による富の簒奪システムによって富は中央に持ち去られ、地域のコミュニティは崩壊の危機に直面しています。
これは世界的な富の偏在化と同根でグローバリズムの流れだったのでしょうけれど、決して幸せな社会ではないですね...。
PS.
直接は関連しないかも解りませんが、地方と都市の構造について書いた過去記事がありますのでTBを送らせていただきます。
by たいせい (2009-06-16 10:34)
浜松自宅カフェさん
地道であり、どこまで影響力をもてるかわかりませんが、
自分の住んでいる場所について、「意識」を持ち、
自分の街、ライフスタイルは決してもとから自然発生的に
あったものではないというところに気づくことが第一歩なのかなと
思います。
なんとなく、生活していて満ち足りないものがあるけれど
不自由なくものが手に入り、食べていける、
生きるうえで致命的な苦痛も感じないそんな感覚の人が
多い(のではないか)と感じます。
たいせいさん
この本を読んだ時も感じましたが、
たいせいさんのおっしゃられるような偏在化した社会を
では一体どうすれば解決するのか?というところについて
未だ私は考えが至っていません。
本ではある意思集団、職能集団が集まることで
そこに独自のコミュニティが形成されるとありますが
それでは根本的な解決にはならないような気もします。
by mogi (2009-06-16 10:56)
浜松自宅カフェさん
地道であり、どこまで影響力をもてるかわかりませんが、
自分の住んでいる場所について、「意識」を持ち、
自分の街、ライフスタイルは決してもとから自然発生的に
あったものではないというところに気づくことが第一歩なのかなと
思います。
なんとなく、生活していて満ち足りないものがあるけれど
不自由なくものが手に入り、食べていける、
生きるうえで致命的な苦痛も感じないそんな感覚の人が
多い(のではないか)と感じます。
たいせいさん
この本を読んだ時も感じましたが、
たいせいさんのおっしゃられるような偏在化した社会を
では一体どうすれば解決するのか?というところについて
未だ私は考えが至っていません。
本ではある意思集団、職能集団が集まることで
そこに独自のコミュニティが形成されるとありますが
それでは根本的な解決にはならないような気もします。
TB後ほど読ませていただきます。
by mogi (2009-06-16 10:57)
仰るとおりグローバリゼーションの弊害について様々な方が様々な言葉で語られていますが、かといってどうすれば解決できるかについての回答を私も見たことがありません。
いまさら閉鎖した社会に戻れるはずもなく、自らが強者になれるよう努力するしかなすすべがありません。
また社会に於いては人間関係やコミュニティを大切にした上で、商流やお金の流れが地域社会で潅流する仕掛けを作るしかないわけですが、多くは一般消費者の消費行動に依存しており、決定打となるような流れを作り出すのは容易ではないと感じています。
(全ての人がキラリと光る特徴を生み出すというのは、かなり困難なことです。)
by たいせい (2009-06-16 16:06)
たいせいさん
考えれば考えるほど難しい問題ですね。
現状では、ある一部のものがたとえ困ったとしても
そのほか大勢のものにとって何かしら「便利」、「楽」、「楽しい」
といった状況が多くの資本によってつくりだされているのではと思います。
そういった中で、地域に還流するようにするのは
本当に並大抵のことではないですね。
by mogi (2009-06-17 11:19)